「障害者」という表記が「障がい者・障碍者」に変わって久しいですね。
僕は家族に障害を持った人間がいるのでこういう言葉や状況、結構目につきます。
最近だと「奇形」を別の言葉に置き換えようなんつー話もあって、僕らが知ってた言葉に続々とNGが出されつつあります。
「奇形」を別の言葉に言い換え、日本医学会が検討…患者・家族の心情に配慮し : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
もくじ
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言葉を変えれば問題が解決するのか?
昔はテレビでも当たり前のように聞いていた言葉が、今では放送禁止(というより自粛)用語としてみんなが口にしない。
それは「めくら」であったり「びっこ」であったり「つんぼ」であったり……
「もっと相応しい表現を」
と言うことで色々な言葉を当てはめて何とか当たり障りのない名称を使おうと頑張る当事者ではない外野。
滑稽だねぇーーー!!
「バカ」や「クソ」のようにあきらかに侮蔑の意味を含んだ言葉として誕生したのであれば、呼び方を考えるべきだけど、結局はその人の「状態」を表した言葉である以上、それは名詞であり「表現」というモヤッとしたものではないと思う。
それで言葉を変えてみんなの気持ちが変わった?
差別が消えたか?
消えないよねーーー!!
だって差別って行動だもん。いくらお口を動かして美しい表現をしても行動が変わんなきゃ差別心は据え置きですよ。
言葉に絶対的な価値なんてない
冒頭でお話した「障がい者」に元々使用されていた「害」の字。
これは「害を及ぼす」だとか「害虫」なんかの悪いイメージの性で使用を控え始めたんだって。
悪いイメージ。
んーーーー、僕は「害を及ぼす」や「害虫」にはいいイメージないけど「害」という漢字には別に悪いイメージないなぁ。障害走とか、別におぞましいイメージないし、組み合わせとか使いどころじゃね?
じゃあ「障」は?
と思い調べると……
1 じゃまをする。じゃま。さしさわり。「障害/故障・罪障・支障・万障・魔障」
2 隔てさえぎるもの。「障子・障壁」
3 防ぐ。「保障」
おうおうおう「障」! お主も「害」に負けず劣らず嫌な漢字じゃあねーか!
障子「……」
とまぁ茶番は置いといて、こういうところで個々の持っている認識や思いの違いがいっぱい出てくるわけです。
※ちなみに「碍」も「邪魔をする」という意味を含む
これってキリなくね!?
何かを変えても何かで傷つく人がいるんだよ!?
おい小僧! お前は全ての悪を自分が駆逐できると思っているのか!?
その傲慢こそ「悪」だとは思わんのか?
じゃあもっと表記ぼかして「身体の不自由な人」とでも変えてみる?
たぶん「『不自由』ってどういうことだ! 何故他人に自由を制限された表現をウンタラカンタラ!」とかいうやつがいるから。
現在人類70億人。日本語だけでなく色々な表現でもめてる奴はそこらじゅうにいる。
もうあれか、最終的にはみんな「天使」とかに標記変えてみるか?
神道「……」
もう分かってもらえたと思うけど、言葉っていうのはお金と同じでその言葉に価値があると「思い込んでいるだけ」なんであって、いつその言葉が価値を失ったり、はたまた悪い意味に転ずるか分からない。
もう一度言う
キリがない。新しい表現を考えるのも、それを浸透させるのも、それに配慮するのも。
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悪者を作れば誰かが潤う
だったらそれを追いかけ続けるって無意味というか徒労じゃない?
じゃあ何でこんなことをやりたがる人がいるのかというと……
金の匂いがするなぁーーーー!?
世の中には大した主義主張もないのに騒ぎ立て、何かを悪者にすることで支援を得てお金を頂く方々がたくさんいます。
沖縄の米軍基地で反対運動してる人って、地元民じゃない人も混ざってるって言うよね。
シーシェパードとかいう捕鯨反対のギャングたちって1匹のクジラやイルカは守るけど大勢の人間は守らないよね。
イイよなぁ、自分たちが決めた「悪者」がいるお方はなぁ!!
もちろん米軍が正義だとも思ってないよ? 捕鯨を推進する気もないよ?
でもあなたたち、本当に信念持ってその運動やってますか??
支援も無しに、それでも地道に続ける意志は……??
お金なんぞなくても、僕らの生活レベルでもそういう「悪者」を作れば「心」が潤います。
差別用語を使う悪者を、正義の心を持った僕らが「いーけないんだいけないんだー♪」
すれば我らは「弱きを助け、強きを挫くヒーロー」ですよ!!
あーかっこいいね!!
素敵過ぎて吐き気がするわ!!
もう差別用語って、なんだろうね?
「差別用語認定協会」でもあるの?
……と思って調べてみたらねーじゃん!!
決めてんのはテレビ局や新聞社なんかでリストアップしている内容が様々な場所で反映されているんだと。(放送禁止用語というのは実体がなく、各局で自粛してるリストです)
こりゃ儲け放題だなぁーーー!!?
「差別用語」っていう価値観にもなんか黒いものを感じ始めたぞ
あれも、これも、なんでも変わってしまう
この呼び名変更騒動で変わるのはなにも被差別者の方々だけではない。
「ザトウクジラ」や「イザリウオ」などの差別用語を含んだ動物の改名が考慮されているんだと。
じゃあ「メクラチビゴミムシ」とかいう差別用語に当てはめると身も蓋もなさげな甲虫も改名か?
世の中って言うのはよくできたもんで、一方で何か変化があるとそれに連なる膨大な関連事項も影響を受ける。
こうして物理的には何の関係もない動物たちの名前さえ変わってしまうのだ。
生物学者、勉強しなおしだなぁオイ!!
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100個のありがたい言葉より1個の普通の行動
こんな無駄な改革(?)をニコニコしながら進める人間より、雑でもいいから少しでも差別・被差別の壁が薄くなる接し方をする人間のほうが1兆倍素晴らしい。
そしてこういう意味のないことを世間様に「意味がない」と認知してもらうには、もっともっと同じ考えを持つ人たちが発信していかなければならない。
だからオラに元気を分けてくれ
そうすればGoogleのクローラーにもこの記事を堂々と見せることができる日が来るかもしれない。(Googleのクローラー様は差別用語とか下ネタに敏感)
情報発信も大変だぜ……
エンド
“差別用語”を差別意識をもって使うのをやめさせるのが一番なのでしょうが、多くの人はやめないでしょうね
自分だけが差別意識を持たないことはできますが大勢にそれをさせるのは難しい
だから言葉を狩るくらいしかできなかったのだと思います
何も手を打たなければ黙認しているとも取れてしまいますし
>??? さん
コメントありがとうございます!
結局は周りの人間が悪意を持って嘲笑の対象にするのが大部分なんですかね?ほんでそれを利用する人権団体……
この記事を読んで少しでも考えてくれる人が現れて、この悪循環をどこかで断ち切る後押しになればなあ
父兄→「保護者」
老人→「高齢者」
このあたりはもう日常会話に定着してますね。
障害者については、「障害のある人」とすることが多いように思います。
最近の障害者関連のニュースでは、佐村河内氏の騒動が酷かったですね。
難聴を全壟と詐称していたってことで、耳が不自由なのは事実なのに、国の認定を受けていなければ障害者として遇するに値せず、って扱いでしたから。
聾(ロウ・つんぼ)……耳の聞こえないこと。
壟(ロウ・うね)……小高い丘。
ごめんなさい……。
コメントさせていただきます。長々と申し訳ありません。
ご意見に全面的に賛成です。言葉狩りにこれほど血道をあげるのは日本だけのようですね。無論、海外にも「taboo word」という言葉がありますが、これはそもそもが使うのがはばかれる言葉という認識があってのことですから、言葉狩りに遭って使われなくなったものではありません。日本で言葉狩りに遭った言葉そのものには、禁忌という意味合いはありません。
本来、問題の本質に向き合って解決しなければならないにもかかわらず、日本人は、臭いものにフタという悪癖から全然抜け出せません。主には言霊信仰に原因があると思います。ある言葉を発すると、そのものが魔法のように実体化するという迷信ですが、これは逆に何も言わなければ、「実体化しない」となりますので、まさに「差別語」を排除するという行動そのものですね。
最近、私が感じた言霊信仰の愚かしさは、「原発事故を想定した作業ロボットをあらかじめ用意しておく」という極めて有効な対策があるのに、「原発事故は起こらないからそんなものは不要だ」となり、実際の事故時には、後手後手の対応になってしまったことです。
言霊信仰のある国では、「起こってほしくないこと(=悪いこと)」が議論できません。なぜなら、そんな想定の議論をすると言葉の霊力(言霊)により「起こってしまう」と信じているからです。
まさに愚かなことですが、悲しいかな、言霊信仰の支配下にあることを、本人たち(日本人)が気づいていないのです。だから、科学の発達した21世紀になっても、言霊という迷信に惑わされることになるのです。
>下々さん
コメントありがとうございます!
なるほど!! 言霊信仰というのは、普段意識していませんが確かにある気がします。
僕自身、言葉に力を感じることが多々あるので、その思想の極端な例が言葉狩りに繋がるんですね……
人間は現実を直視するのが怖い時、その出来事を自分が招いたものではなく「何者かの強い力」が原因と思いこむ傾向にあるらしいのですが、「差別(的)」という大きな課題に対して、時代背景や差別者・被差別者の感情といった複雑な問題を直視できないために、その根源を安直に「言葉(文字)」へと向けてしまうのかもしれません。
意外と日本人って信心深いんですかね……