サイボウズの「感動課」の面接がとても残念だった話

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オッスオッス! 絶賛転職活動中のせいじです。

会社選びって難しいよね。よっぽどしっかりとした夢でもなければ、自分に合う会社なんて早々見つかるもんじゃない。かく言う僕も今まさに「自分に合う会社って何だろうな……?」と悩んでる一人です。

現在ベンチャーに勤めている友人の話を聞いて、その面白さに心惹かれた僕は、最近ベンチャーブーム。その先駆けとして今回はサイボウズを受けてみました!

 

サイボウズ

若い方なら結構な人が聞き覚えのある社名なんじゃないでしょうか?

「サイボウズ Office」「サイボウズ ガルーン」などのグループウェアを礎に今もその成長を続けている注目企業。「100人いたら100通りの働き方」などの革新的な働き方・スタイルの提唱でビジネス界をリードする企業の一つとして本当に尊敬しています。

そのサイボウズで今回僕が志望したのは

感動課

 

普通の会社じゃ聞き慣れない課だよね。僕はサイボウズのホームページの感動課募集要綱を見てその時点で感動するくらい素晴らしい事業内容だと思いました。

 

しかし結果は不採用。それはいい、それは合う合わないや力不足なところもあったかもしれないから仕方ないと思う

僕が今回非常に残念だったのはそのサイボウズの感動課の業務内容が全て幻だったこと。面接を受けてここまでガッカリした会社も珍しかったのでここでレポートしたいと思います。

 

もくじ

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サイボウズの「感動課」とは

「感動課」

聞いただけじゃどんな課か想像もつかないよね? 僕は初見で演劇部みたいなもんかと思ってた

社内にある「感動の種を探し、感動の華を咲かせる」ことに喜びを感じられる方を募集します。
課の設立から6年。メンバーや拠点の数も増えるなか、感動の量もさることながら質にもこだわっていきます。
毎回対象となる方も異なるので、同じ企画をする事なく、新しい仕事を見つけていける方を募集します。
一緒に社内に感動の渦を巻き起こしていきましょう!
引用:https://cybozu.co.jp/company/job/recruitment/list/kandouka.html

ヤバくない? 事業内容ステキすぎて脱糞2歩手前くらいまでいったわ

ちなみに詳細な業務内容は

・見つかった感動の種を感動の華として大きく咲かせる活動
・イベントの企画・運営(リリースパーティー、サイボウズオブザイヤー、サポート感謝祭、など)
・研修サポート(新人研修、三年目研修、など)
・各種製作(ムービー、社内報・冊子、表彰状、ノベルティ、ポスター)
・上記を実現させるための日々の活動
・社内情報収集
・社内人脈構築
引用:https://cybozu.co.jp/company/job/recruitment/list/kandouka.html

とにかく「人との繋がり」を大切にするという、「チームワークの要」的な部課。こんな課があれば無機質な毎日を送る社員のモチベーションも上がって離職率も減るし、その素晴らしい事業内容に共感した企業が真似して色々な会社の感動課が生まれそうですね。

そしてその感動課に求められるスキルとは

必須スキル:
・サイボウズのビジョンへの深い共感と事業の理解
・人を喜ばせる事にこのうえない喜びを感じる方
・以下の歓迎スキルの中から1つ以上、当てはまること

歓迎スキル :
・Adobe Premiereなどを使って、感動出来るシーンを集めた動画などを編集出来るスキル
・Adobe IllustratorやPhotoshopなどを使って、印象に残る画像や思い出をまとめた冊子などを編集出来るスキル
・見るものを引き付けるような、カメラ撮影スキル
・読んでいるだけで、泣けるような気持ちのこもった文章を書けるスキル
・イベントプロデュースの経験のある方(ウェディングプランニングの経験など)
引用:https://cybozu.co.jp/company/job/recruitment/list/kandouka.html

そう、スキルについてもただやる気だけというわけではなく、感動の種を何かしらの媒体にアウトプットするだけの技術・知識が必要。相手を喜ばすには必要だよね

 

そう、その課ができた経緯とその理念は何のケチもつけようもなく素晴らしいんです。その思想だけは……

 

感動課の面接を受けてみた

「サイボウズの素晴らしすぎる企業理念と感動課の素晴らしすぎる業務内容が合わされば無敵!」みたいなことを考えていた僕は早速職務経歴書やら履歴書を仕上げて応募しました。

どちらの書類も感動課で力を発揮するための情熱的なアピールと経歴を入れたところ、書類選考は見事合格。このチャンス逃すまじ!と意気込んでました。しかし、僕の思う夢の感動課はここで終わっていたのです…

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サイボウズ・感動課は募集と現実の乖離が激しかった

感動課の面接。一言で言えば「思てたんとちがう……」が正直な気持ち。ではどのように違ったのか、僕の予想と現実を照らし合わせて紹介します。

感動課メンバーが1人だけ

せいじの予想:少数精鋭(5~6人)
感動課の現実:1人

「感動課」で検索すると、まあそれなりの紹介・インタビューサイトがヒットするわけですが、社外にこれだけ露出度高いならば多少人員を補填しとかなきゃメインの仕事もできなさそうじゃないですか。そんなわけで少数ながらもそこそこのメンバーはいるんじゃないかと思ってたからビックリ。

 

え? じゃあ僕が入っても2人? 2人で何ができんの?

コレが正直な気持ち。

チームワーク重視なサイボウズとは思えない人員配置。動画制作やら写真撮影やらが仕事の一環として挙げられてますが、こんな体制ならば外注した方が良い作品が残せるんじゃないでしょうか?

てっきり「外注した方が良い仕事も、社内の人間関係を築くためあえて内部で制作する」みたいな社員個人の付加価値を活かした課だと思っていたばかりに、この体制はかなりやる気がないなと感じた。

 

感動課なのに感動させようとしない

せいじの予想:多少強引でも社員を巻き込んでモチベーションを上げる施策を実施する
感動課の現実:無理にモチベーションを上げるようなことはしない

面接を受ける中でしきりに言われていたのが「人のモチベーションが上がるきっかけなんてそれぞれだから、こっちから無理に上げにかかるようなことはしない。人によってはプレッシャーになることもある」ってこと。

うん、その気持ちはすごく分かります。表彰状貰ったり、激励の動画作ってもらったとしても「お前頑張ったから表彰するわ。もっともっと頑張って会社に貢献してくれや」って言われてる気がする人もいるよね。

でも正直な社員の気持ちを述べると、ほとんどが「感動なんて別にいらねーから普通に仕事させてくれ。んでちょっといい給料くれ」だと思うんです。それは仕方ない。だっていくら裁量が大きな会社でも「労働者」であることに変わりはないんだから。

ほんで感動課の価値っつーのは、敢えてその「別にいらねー」の部分にアプローチする仕事だと思うんですよね。営業の仕事なんてまさにそれ。宣伝出して、本当に良い商品扱ってりゃ勝手に客から申し込みがあるサービスでも、お節介してさらに良さを伝えて、それで最終的に喜んで貰ってお客さんとしての付き合いが始まるわけじゃないですか。その際営業する人は「もしかしたら嫌がられるかも」と控えめな営業をしますか? だったら最初からやらない方がいいよね

それと同じように「最初はウザがられるかもしんないけど、いずれ感動させたる!」っていう意気込みがないと、それを受けた人も「(無難にまとめてきたな)ありがとう。」くらいにしかなりません。感動なんてない、あるのはただの社交辞令的な感謝だけ

 

感動課を大きくしようという気概がない

せいじの予想:「感動課」という相当キャッチーな部課名であるからには、世間へのアピールも積極的にやっている
感動課の現実:外に向けての活動は基本的にやらない

皆さん「感動課」という名前を聞いてどんな印象を抱きますか?

業務内容が読めないというのはおいといて、相当印象に残る部課名ですよね。つまり世間を相当意識したネーミングであることは間違いありません。

 

世間を意識すると何が良いのか?

それは「感動課」というネーミングに目を引かれた人がサイボウズ自体に興味を示してくれるという利点があります。

①認知度が上がる→②会社のブランド力アップ→③人が集まる→④優秀な人材を確保する機会が増える→⑤会社の利益になる→⑥会社の規模が大きくなる

②と③は時に入れ替わったりしますが、概ねこのような感じで企業は「人材」という最高のリソースを手に入れます。そして感動課はこの①を実現するために必要な要素をふんだんに含んでいます。

 

なのに!!

実際の話を聞くと「外から依頼がきてセミナーなどに出ることはあるが、積極的にこちらから動くことはない」「外ばかり見ていては社内から不満が出る」とのこと。

 

もっっっったいねぇーーーー!!!!

 

せっかく感動課が持つ感動の渦を外にも共有できる環境があるというのに……業務の一つである人事研修のサポート業務についても、何が興味深い施策があるのかと思いきや「椅子並べとかカメラいじったりとか」という残念な回答。これでは総務課庶務課とあまり変わらず、感動課の名前が泣いてます

 

サイボウズという会社は素晴らしいが、感動課は残念な課だった

総評として、サイボウズの感動課はその名前に反して非常にこじんまりとした部課であり、非常に残念な気持ち。元々が攻めた名前してるんだから、世間や社内の批判や偏見を恐れずガンガン魅力的と思う施策を実施すべきです。

 

ネットで感動課を調べてもどこのサイトも「素晴らしい」「新しい試み」「さすがサイボウズ」のヨイショ記事ばかり。一体何を見せられてそんな感想が生まれたのか不思議

テレビや記者等への外面は良いのかもしれませんが、面接ひとつにしても、そこを志望する人間に対して夢のない内容をペラペラと喋るのは感動課として失格。てっきり「今の感動課の情熱を超えられる? 社内巻き込んでみんなを笑顔にする気概はある? 甘くないからね?」くらいのことを言われると思ってましたが、出てきたのは「やりすぎないこと」に重点を置いた、内容の薄ーーーーい大人の処世術。僕だけが頑張ろうと息巻いていたのがアホらしかった。感動課の創始者はこんなん望んでたんかな?

サイボウズという会社自体は現在も成長を続ける凄い会社だと思いますが、その中の感動課に関してはとにかく残念な内容でした。

現場からは以上です。

 

エンド

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