昔はマイナス思考って変えられないもんだと思ってました。せいじ(@seiji_1986)です
落ち込みやすい性格って、ほんと苦しいですよね。
ポジティブに考えようとしても、自分の目の前にある現実が強制的にネガティブな思考を引っ張ってきて、気付けば元の問題を離れた関係のないことでも落ち込み始め、そのループが延々と……
こうなると、解決のために何から手を付けていいか全く分からなくなります。
今回はそんなマイナス思考のループに陥りがちなあなたのために、まずはその無限マイナス思考を終わらせて、少しずつ合理的で前向きな思考に目覚める方法をご紹介しようと思います。
この方法を実践すれば、落ち込みやすかった性格も直って行動力や社交性など、色々な面で成長が見えて今までと違う世界が見えますよ!
もくじ
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コラム法で自分の心を客観的に覗いてみよう!
マイナス思考の根源は心理学用語で「認知の歪み」と呼ばれていて、一般的に偏った思考や感じ方を指しています。
認知の歪みを改善するには、アメリカの精神科医アーロン・ベックが1960年代に考案した「コラム法」という手法を使うとGOOD!
コラム法は日本語で「認知再構成法」とも呼ばれ、紙に以下のような項目を書き出すことで、自分の思考が整理できます。
- できごと
- その時の気分
- 自動思考
- 根拠
- 反対意見
- 適応思考
- 最終的な気分
詳しい内容は後述のコラム法のやり方で解説します。
記憶の道筋をたどれば、合理的な思考に着地できる
マイナス思考の原因は思考自体の偏りから来るものなので、その偏りをなくすために「考えられるさまざまな可能性」をこのコラム法で文字として見えるようにしています。
思考を可視化することで、頭の中におぼろげに浮かんでは無視されていた可能性がはっきりと現れ、あなたの行きつく思考を整理する助けになるというわけですね。
最初は思考を整理することに慣れていないので項目を埋めるのに少し苦労するかもしれませんが、回数を重ねる毎に思考を整理する気持ちよさを感じられるようになりますよ!
また、コラム法はパソコンやスマホでもできますが、できれば紙に手書きがベストです。
文字を書く時はタイピングと違って「漢字を思い出す」とか「文字を書くために複雑に手を動かす」といったようなアクションが加わり、それが脳の前頭前野を活性化させるため思考力も鍛えられます。
特に慣れていないうちは、脳トレも兼ねると思って手書きでやってみましょう!
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コラム法のやり方
まずはコラム法をユルく実施するためのイイ感じの記録表を作ったので、ぜひ印刷して利用してみてください。もちろん全部手書きで自作でもOKですよ!
①できごと
まずはマイナス思考に陥るきっかけとなったできごとを具体的に書いてみましょう。
嫌なことを思い出すのはつらいかもしれませんが、詳細に書けば書くほど自分の心を客観的に理解しやすくなります。やってみよう!
- いつ(When)
- どこで(Where)
- 誰が(Who)
- 何を(What)
- なぜ(Why)
の5Wのうち最低3つは埋められれば具体性は十分!
良い例:今日友達にあいさつしたら素っ気ない返事しか返ってこなかった
悪い例:昨日怒られた(誰に怒られたのか? 何をしたら怒られたのか? という点が不明確)
②その時の気分
その時の感情を100%の範囲内で書いてみましょう。
一つ一つのMAXが100%と考えるため、複数の感情が入り混じる場合は合計100%を超えても構いません。
良い例:不安50%、悲しみ70%、怒り60%
悪い例:不安100%、悲しみ100%、怒り100%(感情の表現が適当すぎる)
パーセンテージ基準の例として、「怒りで手が出そうになった」というときは怒り100%、「涙が出そうになった」なら悲しみ100%と、感情が行動に現れそうになったら100%といった基準にすると考えやすいかもしれません。
③自動思考
あなたのマイナス思考が顕在化する部分です。
最初に書いたできごとからパッと思い浮かんだ思考を書いてみましょう。
いくつあっても構いませんし、悪い例もありません。余計な言葉でもなんでも、思い浮かんだ数だけ書きなぐってみてください。
例:昨日彼女のSNSに書き込んだ文面がまずかったかもしれない・ムカつく・そのくらいで怒るなんて大人げない・絶交されるかも・毎日が憂鬱・消えてしまいたい
④自動思考の根拠
今度はあなたのマイナス思考の根源となる部分です。
③の根拠となる事実をなるべく客観的なものでまとめてください。
良い例:友人はSNSのコメントの文面に過敏で、以前他の友人にもコメントの内容で文句を言っていた
悪い例:自分が書いたコメントの文面が酷かった(主観的すぎて根拠として薄い)
⑤自動思考の反対意見
③の反対意見となりえる事実を書きましょう。
ポイントは一つの事実に固執せず、広い視野で書いてみてください。
良い例:私は他の人にSNSのコメントの文面で文句など言われたことがない・優しい人だと褒められたことがある・友人一人に絶交されても人生が終わるわけではない
悪い例:コメントを書き込む前にきちんと見直している(「コメントを書き込む」という行為自体に固執しすぎて反対意見の視野が狭くなっている)
「〇〇だからといって人生が終わるわけではない」というフレーズはかなり使える反対意見ですよ!
⑥適応思考
これまでの内容を踏まえて、自分なりに偏りのない中立的な意見を書いてみます。
「①~⑤は他人が書いたもの」という気持ちで見てみてください。
コツとしては、マイナス面を書いて、それに相対する形でプラス面を書いていくとバランスが取れた思考になります。「しかし」とか「でも」「ただ」あたりを使うと良いです。
良い例:私が彼女のSNSに書き込んだコメントで彼女が傷ついたのかもしれない。しかし、その他の友人からはそのような文句を言われたことがない。
悪い例:私が彼女のSNSに書き込んだコメントで彼女が傷ついたのかもしれない。しかし、私はそんなつもりで書き込んだのではない。(後半が主観的になりすぎている)
⑦最終的な気分
ここまで客観的事実を挙げ切ったところで、最終的に今気分はどうなのかを再度書いてみます。
例:不安20%、悲しみ30%、怒り30%
これらのパーセンテージが下がっているということは、③で挙げた自動思考は間違いであり、あなたのマイナス思考は正当なものではない(=事実ではないので気にしなくていい)ということになります!
単純なポジティブ思考は危険
確かに、短期的な目線で考えると物事をただポジティブに捉えることで気持ちが高揚することはあります。
しかし、それは事実を無理やり捻じ曲げて全部プラスに認識していることに他ならないので、続けているといつか心に限界が来ます。
また、周囲の人と感じ方に差が出るため、人間関係にも亀裂が入る原因に。
例えば、仕事で失敗したときに
「失敗したけど、失敗は成功の母なんや! 失敗してラッキー!」
なんてことを考えてる人がいたら、その失敗の責任を負ったりカバーに回る上司や同僚は
「なんやねんあいつ。シバいたろか」
となることは目に見えていますよね。そこから人間関係はこじれ、他人からの扱いがどんどん悪くなり、最後はポジティブ思考で到底誤魔化すことのできない孤独と虚無感が訪れます。
何でも良い方向に考えるだけの単なるポジティブ思考はいわゆる「思考停止」です。
一方でコラム法から導き出す答えは、物事の良い側面と悪い側面をバランスよく取り入れた「合理的な思考」なので、単なるポジティブ思考とは全く違うということを覚えておきましょう!
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自分を知ることで損な思考から脱出できる!
コラム法は客観的意見を書き連ねることで狭かった視野を広げ、思考を柔軟にするトレーニングにもなります。
最初は項目を埋めることが難しいと思いますが、2回3回と回数を重ねていけば書ける量は少しずつ増えてきますのでこまめに取り組んでみてください!
また、マイナス思考の中で特に陥りがちなのが「人に嫌われる不安」ですよね。
もし今もその不安を拭えない場合は、アドラーが個人心理学で説いている「課題の分離」を取り入れてみると良いと思います。
この本は心理学者アドラーが提唱している説をマンガで分かりやすく説明しているので、とても読みやすくて僕もよく読み返してます。ぜひチェックしてみてくださいね!
そんな話です。
エンド