あぁ……宇宙、行きてぇなあ……
歳を重ねるごとに宇宙行きたい欲が膨らむせいじです。
今回『プラネテス』というアニメを観たわけだが。予想外に良かった分けなんだが。
そういうわけでちょっと紹介していきたいわけなんだが。だがだが
プラネテスとは・・・
古代ギリシア語で「惑う人」、転じて「惑星」の意味も持つ(英語で惑星を表す”planet”の語源)。
ちょこっと未来の出来事で、宇宙のゴミを拾い集めるお仕事をする人が主人公の本作。一見地味なようで、考えさせられることも多々ある、とても味のある作品でした!
もくじ
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『プラネテス』あらすじ・概要
時は近未来・2070年代。宇宙産業が発展し、2000年代初頭では考えられないほど人々が容易に宇宙へと進出することとなった時代だ。主人公の星野八郎太(通称:ハチマキ)は宇宙のゴミ・スペースデブリを回収する仕事をやっていた。
子どものころから宇宙飛行士になり自分の宇宙船を手に入れることが夢だったハチマキであるが、今はテクノーラ社・デブリ課で毎日毎日宇宙のゴミを拾うサラリーマン。
2070年……宇宙飛行士は選び抜かれたエリートの職業などではなく、ごく一般的な職業の一つとなってしまっていたのだ。
その折に新たな社員としてデブリ課に配属になった田名部愛(通称:タナベ)がメンバーに加わることにより、ハチマキは彼女の教育係兼相棒としてコンビを組むことになる。初めは社会人になりたての青臭いセリフを吐くタナベに「甘いことを言うな、現実を見ろ」と言わんばかりに毒を吐き続けるハチマキであったが、ある日木星まで航行可能であるというフォン・ブラウン号の巨大な建造現場を目にして一変。
「誰よりも遠く、誰よりも速く」という壮大な目標を抱きはじめ、ついにはテクノーラ社を退職し、フォン・ブラウン号搭乗員の試験を受ける。
新しい目標を前に、相棒であるタナベやかつての課の仲間たちを置いて夢を追いかけるハチマキだったが……
『プラネテス』感想
このアニメの最大の特徴は「脚本がアニメっぽくないところ」
宇宙モノとかいうロマンてんこもりの要素が入った作品なら、一つや二つ「ありえねーよ」な能力や現象が起こったりするもんですが、このアニメはそういうの一切ありません。マジ現実的
え? マジ? なんかつまんなそう……
とか思ってるみずがめ座のあなた!!
うん、わかるよ。アニメだもんね。そらなんかファンタジー要素あってナンボみたいな気持ちもスッゲェわかる。
本作の扱うテーマは愛とか平和とか、そんな感じの普遍的なもの。
んでそれを「宇宙の仕事」っていう現代の一般人には非現実的なお話に乗っけて語ってんの。
これが意外と面白い!!
なんちゅーか、「宇宙でする所帯じみた会話って、こんなにも異質なんやな……」って感じ。現実的とはいえ近未来なので、やっぱテクノロジーっていうのは進化してて、その土台の上に誰彼の惚れた腫れたの話、人生に悩む人の話なんかのサイドストーリーが渦巻いて、「宇宙開発」という大きなプロジェクトが動きます。
そう、人類未踏のフロンティアの開拓も、決してすべてが順風満帆ではなく、色々な人の苦悩と葛藤、歓喜と挫折が入り混じって少しずつ前進してきたってことね。
ハチマキの課にいる仲間たちも誰一人つまんない人間はいなくて、誰かがどこかで何かと戦ってる。僕はこの作品を境に「いつも会社でボケーっとしとるあのおっさん、オフではすごい人かもしれん」とか考えるようになりました。わぁプラス思考☆
「アニメを観慣れてない」って人にはすごくオススメです。
↓ここから先はネタバレ含みますので、これから『プラネテス』観る人は気をつけてね!
バイク乗りたすぎ問題
主人公のハチマキは、宇宙飛行士ですが、同時にライダーでもあります。
宇宙に行きたい行きたい喚いてる僕ですが、正直劇中の宇宙船見ても「ほーん、これがうちう船なんやな(ハナホジー」程度でしたが、エンディングでハチマキがバイクに乗ってる画はヤバイ!!
バイクに愛のある作画なので、バイク乗りの方々は一度見てみるといいよ! シフトチェンジの動きとかワクワクするから
ちなみにハチマキが乗ってるバイク、HONDAのVTRかドゥカティみたいな外見ですが水素ロータリーエンジン搭載の、実在しないバイクなんだとか。
2070年代のバイクもキルスイッチとシフトレバーやペダルはその位置なんやな……
ハチマキ迷惑すぎ問題
本作の主人公であり、夢に向かって猪突猛進のハチマキさんですが、人間的にはかなりアレな人です。
まずその一貫性のなさ。自分は半端な夢追い人ポジションのくせに、一途に頑張る人はやたら冷やかします。コソコソと自分の夢実現計画ノートをつけてるのは可愛いとこですが、それくらいやるなら弟の研究を後押ししてやるくらいの兄貴的優しさを見せてほしかった!!
そして中途半端な男女交際。なんやかんやあってめでたくタナベと付き合うことになったこのヤローですが、いまいちきちんとした好意の伝え方をしていないのでタナベもその関係に困惑。
フォン・ブラウン号乗組員選抜試験中になると、身辺整理して木星一直線かと思いきや、タナベや課のみんなにきちんとした言葉もなしに退社。もはや蒸発
タナベは先輩であり彼氏でもあるハチマキを心配するけど「オレにゃ普通の幸せなんてノーセンキュー」と言わんばかりの冷たい突き離し方。
中学生かよ!!
「木星へ行けば7年は帰ってこれない。そんなに待たせることはできないから別れよう」とか、タナベの事を思えば言えることがたくさんあるのに、そういうの一切なし!!
やっとつながったタナベとの電話も厨二臭いセリフばかりできちんと「別れよう」とも言わず、偶然相対したかと思えば自分の思い込みとトラウマのダブルパンチでわけもわからずタナベにブチ切れ。こいつマジもんのアホや
本人は「大きな夢のためなんだから、女なんかに構ってられっか!」とか思ってそうですが、きちんと関係にけじめをつけないあたり、心のどこかで「あわよくば」なヌルッとした甘さが見えて腹立つ!
しかーーし!
幾度かの大事件と死の恐怖を経験し、「人は一人では生きていけない」ということを学んでからは一回りも二回りも大人になり、タナベにも思いをきちんと伝えて大団円なのは良かった!!
人って成長するもんよね
タナベ可愛すぎ問題
本作のメインヒロインであるタナベ嬢ですが、愛だの愛だの愛だのと、なんでも愛で片付けたがるその姿勢に、正直「世間知らずのお子しゃんやなぁ……」くらい思ってました。
しかし!
何を言われても折れないその姿と、命の危機に直面しても他社を思いやることを忘れないその姿でやられました。この子、ほんまエエ子やわ
いじらしかったのは、ハチマキとの交際中何度もひどいことを言われ続けたのに、愛想を尽かさず彼を受け入れたこと。
あんなもん99%の女子が「なんやねんこのクズ男」とか思いそうなもんなのに、最後の最後までハチマキを心配し続けた彼女の器の大きさはヤバイ。こら愛で地球救えるわ
欲を言うなら、ハチマキとくっつかず終始いい相棒として活躍してほしかったですが、そうなるとハチマキの夢に今以上に干渉しづらくなるし、これで良かったんだと思います。ハチマキも最後は結構ええ男になったしな
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NHKの本気を見た
普段NHKなんてめったに観ない僕ですが、たまにビックリするくらいの名作を出してくるよね。電脳コイルとか
あ、でも観始めのころ『プラテネス』だと思ってました。
そんな話です。
エンド
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