ハトっていんだろハト。そう、首を前後に振りながら「クルックー」とか鳴いたりするプリチーな鳥のこと。
見た目は可愛いんだけどさ、「ここはちょっと厳しめに言っとかないとな」ってことが一つあります。
都市部のお前ら(ハト)、油断しすぎじゃね? 東京ナメてんの?
僕がこんな厳しいこと言うのも、よくこいつがらみで事件が起きるからなんですね。
今回はそんな過去の事件・事例を交えてハトに警鐘を鳴らしたいと思います。
おいハト、よく読んどけよ
もくじ
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(ハトの)業務上過失傷害事件
あれは2年ほど前の平日だった――。
僕はいつものように朝シャンして鼻毛とか出てねーかちゃんと鏡でチェックして、慌ただしく通勤用の自転車に乗りこんだんだ。んだんだ
時刻は朝8時過ぎ……空は快晴、この上なくゴキゲンな一日の始まりである。
ほんで僕の通勤途中には割と長い坂があって、朝はその坂を優雅に下っていくのが至上の楽しみであった。
しかーーし!!
この日だけはいつもとその景色が違う。
坂の中腹あたりに5~6羽のハトがたむろしていたのだ。
あれはキジバトではないな……ドバトかな?
いやそんなことはどうでもいい
とにかく自転車通行スペースをちょうど通せんぼする形で地面の何がしかをついばんでいたあいつらを眼前に、僕は特に自転車のスピードを緩めることはしなかった。
なぜなら、ハトは鳥だからだ。
鳥っつーのは人が近づくと飛び去って逃げる。
それこそ手が届くか届かないかの距離ではなく、ず~~~~っと離れた位置から僕らの接近を予見して飛び去る。
太古の昔から鳥とはそういうものだ。というかそうでなきゃ鳥じゃない。特に野生の鳥は
少なくとも僕の地元・熊本県のハトらはそんなステレオタイプな鳥だった
ところが、あいつらフザけたことに全然飛び立たないんですね。何? 都会慣れ?
もう僕との距離は10m以内になろうかっていう時点でも一向に飛び去らない。
無慈悲に進む自転車、動じないハトら。
轢き殺されてーのか!!
僕は心で叫んだ。それでもなおハトらは餌に夢中だ
僕は奴らとのチキンレースに負けてついにブレーキレバーを握った。なんてこった、奴らはハトだが俺はチキンだったのか
しかし時すでに遅しという感じで、僕は盛大にハトの群れに突っ込んだ。
そして前輪がその中の一匹の羽だか背中に炸裂した。
炸裂したと言っても勘違いしないでほしい。言ってみれば「コツン」とぶち当たったくらいのもんだ。当然ハトの命に別状はない
しかし確かに当たったのだ。
地元で僕がバカ面こいてチャリンコ転がしてた時分には、自転車にはハトのハの字も当たったことがないというのに、ここ東京ではブレーキをかけたにもかかわらず鳥身事故を起こしてしまった。
幸いハトも「え、何?」みたいな顔をして落ちてる餌をまたつつき始めたが、全くこれが人身事故でなくて本当に良かった。
都内バト絶滅計画
だが胸をなでおろして冷静になって僕は思った
こいつら野生忘れすぎじゃね?
そう、こんな冴えないハナクソチャリンコ通勤リーマンのスローリーな自転車にさえ「おぅふ」みたいな感じで突き飛ばされるバカ鳥が、果たして過酷なコンクリートジャングルの生態系の中で優位に立てるだろうか? 種を保てるのだろうか?
否、こいつらは決してこの生存競争に勝つことはできない。
天敵はそこら中にいる
たとえばネコ。
都会と言えど、東京には至る所に野良ネコがいる。
首輪がついているが放任感丸出しの半野良から、首輪もなければキャンタマも健在なガチ野良まで様々。
しかもこいつら、人んちの塀の上から2階建ての屋根など、広い範囲で分布しており、スゴイとこだと放置バイクの荷台なんかにまで常駐してたりする。かわいい
当然こいつらはネコ科の誇り高き血を継いだ俊敏なハンターであり、その速度はアホ面でハナ垂らしながらボケっと自転車こいでる僕なんかをはるかに超えるスピードだ。
そしてこいつらは動くものが大好き。
おいハト! 聞いてるかこの野郎!
そう、僕の自転車をギリ避けれるかどうかというバカバトでは、このプリティーなハンターの狩猟本能から逃れるにはあまりにも非力である。
当然都内のハトはこのネコたちに駆逐され、その短い生涯をさらに短くする羽目になる……
かに思われたが!
こいつらの数は一向に減らない。
減らないどころか自転車で遭遇すれば高い確率で衝突の危機に見舞われる。
自転車でその辺ぶらつけば「またお前か」状態。
なぜ。一体なぜ?
こいつらの繁殖力はネコのハト捕獲数を超えているのか?
それとも、無性生殖が可能になったのか?
はたまた、ハトのクローンを多数造り野に放つ怪しい研究機関でもあるのか?
「東京ハト・クライシス」
このタイトルだけで映画一本作れそうな勢いである。
それはおいといてもこのハト、僕は捕まってるシーンを見たことがない。こんなにいっぱいいるのに
もしネコに捕獲されてるのならば、その辺のネコが一匹や二匹このハトをくわえてそれを裸足で追いかける陽気なサザエさんがいてもおかしくないはず。
しかしそのような報告は聞いたこともないし、僕自身見たこともない。
……とするとこいつら、何か身を守る術を持っているのか?
ならばなぜ僕の自転車アタックを避けもせず、軽くぶつかるようなクロスプレーを決め込んできたのだろう? お戯れですか?
もしかして、こいつら本当は速く動けるし、それでおいて防御力も相当高かったりするのか?
確かに僕の地元にいる田舎バトどもはこっちの動きを俊敏に察知し飛び去る。ということは一応同族の都会バトもそれくらいのポテンシャルはあるんだろう。納得
しかし減速したとはいえ自転車の前輪に当たればそれなりの衝撃は食らうことになる。
これが人間だったら
いっっった! しばくぞコラ!
くらい言われて僕の人生が変わってもおかしくないくらいのショックだ。
それをあいつらは「え? 何? 当たったけど別に大したことないし?」みたいなアホ面で餌を食ってた。
なにこいつらすごい
脅威の防御力、そして隠し持った俊敏性。能あるハトは爪を隠す
こいつらが人を避けないのは自分の防御力に絶対的な自信があるからなのだ。
己こそが最強。己こそが最大。その自負に満ち溢れた姿はまさに地上最強の生物・範馬勇次郎を彷彿とさせる。
なるほどこれですべてが繋がった。
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アイアンバード・ハト
以上の考察から、これを読んでいる92%くらいの人が、都市部のハトは「避けられない」ではなく自らの意志で「避けない」ということを分かってもらえたと思う。
いやあ、僕長いこと人間やってますが、小動物にここまでの畏怖の念を抱いたの初めてッス!
ハト先輩チーッス!
マジパネェ。その鋼鉄の身体、鳥界のカリスマッスよ!
でも一つ俺からもイイっすか?
やっぱ自転車で走るとき、邪魔やわ。どいてくれや
エンド
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